腎代替療法 【体験談】
腎代替療法には、人工透析と腎移植があり、それぞれ一長一短があり、生活スタイルや生活環境に応じた適切な治療を選択する必要があります。
腎臓とは腰の裏の両サイドにある、ソラマメのような形をしている。
長さは10㎝くらいの、左右1対の臓器です。
腎臓は24時間休まずに働きつづけていて、尿をつくります。
腎臓の働きは、心臓から送られてくる血液をフィルターにて、ろ過をすることにより、血液中にある老廃物、余分な水分を尿に変換して体外へと排出をすることです。
慢性腎臓病とは
3か月以上持続して、尿の異常(血尿・尿タンパク)、腎形態の異常、腎機能が正常値の60%未満にまで低下した状態。
またさらに、正常の状態の腎機能の15%以下まで低下すると、末期腎不全と言われます。
症状としてはむくみ・高血圧・貧血・電解質異常・尿毒症(気分の不快・食欲の低下・嘔吐)などになります。
腎代替療法とは
慢性腎臓病が進行していき、末期腎不全へと移行すると、回復する可能性がなくなるために行わなければ、尿毒素、高カリウム血症、心不全などの問題が生じてしまう。
その問題を回避するための療法を、腎代替療法と呼ぶ。
腎代替療法の種類には下記の3種類になります。
血液透析
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血液透析は、人工腎臓とも呼ばれ、機械を使用して血液をろ過します。
腕の血管(動脈と静脈をつなぎ合わせたシャント)に針を刺し、血管と透析機器を2本のチューブでつなぎ、
①ポンプにより、血液を体の外へ送る
②ダイアライザー(透析器)を通して、老廃物や余分な水分を透析液へと移していく
透析 ダイアライザー
③きれいになった血液を再び体内へと戻す
透析
という一連の流れを、循環させることによって行っていきます。
週3回(例えば、月水金)、1回の透析時間はおよそ4〜5時間(除水量による)
※私の場合、除水量が3.2リットルまでは4時間でした。
腹膜透析
腹膜透析は、お腹の中の腹膜の機能を利用することにより、血液をろ過します。
腹膜とは、胃や腸などの内臓を覆っている薄い生体膜。
腹膜透析において、カテーテル(お腹の内と外とをつなぐ専用の管)を用いて、透析液を注入し、一定時間入れたままにします。
その後、腹膜の細い血管を介して、老廃物や余分な水分が徐々に透析液へと移動していきます。
一定の時間を経過した後、この透析液を体の外へ排出し、新しいものへと交換することによって、血液を浄化します。
透析液の交換は、自身で行うことが可能で、基本的には毎日複数回行います。(職場で行うことも可能)
腎移植
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腎移植とは腎臓の機能が低下した人に、新しい腎臓を手術によって移植することにより腎臓の機能を回復させる治療法。
腎移植には、生体腎移植と献腎移植とがあります。
生体腎移植はドナー(腎臓を提供するもの)が医学的・倫理的に問題がなければ、どなたでもなりえます。
日本において、生体腎移植のドナーは、親族は6親等以内の血族、姻族(配偶者)は3親等以内となっております。
終わりに
それぞれに、一長一短があり、生活スタイルや生活環境に応じた適切な治療を選択する必要があります。
例えば、血液透析なら週3回拘束されるので、働きながらというのは困難です。
夜間透析などもありますが・・・。
腹膜透析は、職場で透析液の交換はできますが、腹膜の寿命が短く、腹膜炎の危険性があります。
腎移植は、気軽には出来ません。
主治医とよく話し合って、メリット・デメリットを考慮して、最適な治療法を選んでいくことが重要になります。